田中貴金属ジュエリー株式会社

今までも、これからも ギンザタナカのサステナブルな活動をお伝えするコラム

第 4 回
地球の温暖化に、
ジュエリーが貢献できること

ここ何年か、人類の歴史にないほどの
気候変動が起きています。
異常なほどの猛暑かと思えば冬には豪雪。
大雨や巨大台風による大規模災害……。
これらは地球温暖化によって
引き起こされたものと言われています。
そして今年も巡ってくる夏。
温暖化ストップという地球規模の課題の一方で、
この暑さをどうしのぐかという身近な課題も
さし迫っています。
今回のコラムでは「クールビズ」について、
そしてギンザタナカが考える、
夏を涼しく乗り切る提案もご紹介します。

この20年間で猛暑日は約2.9倍に

最高気温30℃超えの日を初めて「真夏日」と呼んだのは、1962(昭和37)年。当時30℃は十分に暑い日でした。
そして最高気温のニュースが世間を騒がすようになり、2007(平成19)年、気象庁は最高気温35℃以上の日を「猛暑日」と定めました。猛暑日の平均年間日数を紐解くと、例えば1910年から39年までの30年では約0.8日/年。1990年から2019年までの30年間では約2.3日/年と、実に約2.9倍です。

なぜこうなったのでしょう?気象庁が2019(令和元)年に発表したレポート*1には、「地球温暖化の影響があると考えられる」と記されています。また、地球温暖化は二酸化炭素など温室効果ガスによるものというのが定説です。
急増したのは、18世紀の産業革命以降。石炭や石油など化石燃料を燃やして発生する二酸化炭素が、地球から熱を逃さないよう塞いできたのです。2100年の平均気温は2000年頃と比較して最大4.8℃上昇する可能性があります*2。海水面の上昇、砂漠化、生態系の変化など、その影響は地球のさまざまなところに及びます。

  • *1 気象庁「気候変動監視レポート2018」
  • *2 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告書(2014)

「室温28℃」は、
猛暑対策と省エネの両立を目指して

「夏は室温を28℃に」と言われています。
この温度、2005(平成17)年に環境省が提唱した「クールビズ(COOL BIZ)」で、快適に過ごせる気温とされたことから来ています(28℃とは冷房の設定温度ではなく、室温であることにご注意)。その背景が、1997(平成9)年に発表された地球温暖化防止京都会議の「京都議定書」。温室効果ガス削減の数値目標が定められました。
これを受け、日本では2005年から2009年に「チーム・マイナス6%」というプロジェクトを実施。その中で「室温28℃になるよう冷房を調整」の項目がありました。建物や事務所での衛生基準を定めた法律から導き出された数値です。

では実際、冷房の設定温度を変えるとどれだけの効果があるのでしょう。
資源エネルギー庁の試算では、1世帯で1日9時間27℃から28℃に設定温度を上げるだけで(この場合は室温ではなく設定温度)、原油に換算して年間7.62リットル、CO2は14.8kgを削減できるとのこと
設定温度の調整は、省エネルギーの面でも有効なのです。

*資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html#1

クールビズは、
地球温暖化対策のひとつ

それでは、身近なところでの地球温暖化対策も見てみましょう。
代表的なのが、先ほどのチーム・マイナス6%に関連した「クールビズ」。室温28℃に合わせた軽装で仕事をしようという主旨で、2005年にスタートしました。
クールビズでは、ノーネクタイやポロシャツスタイルが代表的な着こなし。ノースリーブのときは薄手のジャケットやカーディガンを羽織って。速乾性や通気性、消臭機能を備えた新素材のほか、リネンなど天然素材も涼しげな感覚をプラスしてくれます。

環境省の資料では、クールビズにより2005年は日本全体で92万トンのCO2を削減。
2010年は169万トン、2012年には220万トンと推移しています。実施している会社は、2005年の42.5%から始まり、2012年は74.9%と大きく増えました。環境意識の変化に加え、28℃の室温に慣れてきたのかもしれません。
夏場にわたしたちを悩ませている「冷房病」を減らす効果につながっているかも、と思います。

*環境省「国民運動の実施」
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/kptap/progress/140701-4.pdf

ジュエリーのプラスαで、
ビジネスを涼しく

クールビズの基本ルールは「カジュアルすぎないこと」。
開放感があって着心地が楽でありながら「きちんと感」を保てるアイテムになりますが、シンプルなデザインの組み合わせだけに、ギンザタナカとして提案したいのがジュエリーを効果的に使うテクニック。

ネックレス、リング、ブレスレット、イヤリングなどで、コーディネートの中に「光」を採り入れるのです。
例えば、プラチナは涼やかな印象を与えてくれるので、クールで落ち着いたイメージが、ビジネスカジュアルを含む夏のさまざまなシーンで活躍します。
また、ダイヤモンドやカラーストーンを使ったジュエリーの着用に抵抗があるという人におすすめなのが「ファセット ミラクル」。
ゴールドやプラチナに特殊なカットを施すことでまるで宝石のように光を美しく反射し、さり気ない中にポイントとして華やかさを添えてくれます。「メルタ」は、シンプルでありながらもモダンなデザインが涼しげで、身に着ける人にスタイリッシュな印象を与えます。

こんなちょっとしたプラスαが、クールビズファッションに彩りを添え、潤いのある仕事のシーンを演出します。

- 涼やかな表情を演出してくれるプラチナのジュエリー - ファセット ミラクル(左)とメルタ(右)シリーズ

●ギンザタナカお勧めのコーディネート例

例えば、ちょっと深めのVやUネックTシャツには、短めのネックレスで首元にアクセントを。柄模様のTシャツにはロングネックレスを重ね付けすることで装いがより華やかな印象に。
さりげないイヤーカフ、リング、ブレスレットを耳元や手元にまとえば、ふとした仕草でもきらりと輝きを放ちます。

地球規模の気候変動が、経済活動や国土のあり方にまで影響を及ぼしている現在。
温暖化を少しでも止めるために、一人一人が無理のない範囲で楽しみながら実行できれば、これほど素晴らしいことはありません。

ギンザタナカはジュエリーを通じて、楽しむクールビズを応援していきます。

橘 千佳

CHIKA TACHIBANA

(ギンザタナカ販売企画室室長)

商品開発や販促・広報全般を担当。
貴金属という限りある資源を扱っている限り、未来につながる持続可能な社会をつくることは、わたしたちの大切な使命だと思っています。
毎日の生活でも、フードロスを減らしたりリサイクルで資源節約にいそしんだり、いろいろな取り組みに励んでいます。